『さそり』水野美紀 インタビュー 1/2

水野美紀

「香港での撮影は、精神的に鍛えられた」

篠原とおるの原作コミックを梶芽衣子主演で映像化し、クエンティン・タランティーノなど、世界のクリエーターに影響を与えた『女囚701号 さそり』が、香港のジョー・マ監督によってリメイクされた。斬新なソード・アクションとなった本作『さそり』で、恋人の父親殺しの罪を着せられ、最強の復讐(ふくしゅう)者となるヒロイン・松島ナミを演じたのは、アクション女優としても活躍する水野美紀。初の香港アクションに体当たりで挑んだ水野が、撮影時の過酷なエピソードを明かした。

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まったく新しい、わたしなりの『さそり』がやりたかった

水野美紀

―― 名作『さそり』のリメイクですが、初めにお話を聞いたときはどう思いましたか?

水野美紀(以下、水野):『さそり』はいろんな形でリメイクされているんですけど、今回は香港の監督がアクション部分を膨らませて撮ると聞いたので、とても楽しみでした。オリジナルは梶さんの演技や存在感があまりにもすごかったので、まったく新しい、わたしなりの『さそり』をやれたらいいと思いました。

―― 香港のアクション撮影は、かなり大変だったんじゃないですか?

水野:香港でアクションをやるのは初めてだったのですが、ワイヤーアクションの経験はあったのでそんなに戸惑うことはありませんでした。でも、アクション監督から動きを見せてもらった時点で、自分では無理だと思ったら、変えてくださいとお願いしました。実際、ケガをする人も現れましたし、自分がケガして現場を止めることだけは避けなければと。ちゃんと言葉で伝えないと、どんなに危険なシーンも全部やらなきゃいけなくなるんです。香港のスタッフは、やれば何とかなる! という考え方なので(笑)。

ワイヤーよりも、水場でのアクションが大変!

水野美紀

―― 刑務所のシャワー室での格闘など、水場でのアクションも過激でしたね。

水野:そうなんです! ワイヤーよりも、むしろ水場でのアクションが大変でした。下はコンクリートだし、とにかく寒いんですよ! 一日中びしょ濡れになって撮影していたので、すごく体力を消耗しましたね。しかも、相手役がアクションに慣れてない普通の女優さんが多かったので、本番になるとお互いのリズムが狂ったり、勢いがつき過ぎてしまったりして、危ない思いも何度かしました。

―― 映像では汗をかいているように見えるのに、現場では真逆だったんですね!

水野:本当に、すごく寒かったです。水はぬるま湯にしてくれたんですけど、冷めると一気に冷たくなるので、余計につらくて。現場でガンガンに火をたいてもらったり、足だけお湯につけたり、照明さんが大きな照明器具をつけてくれたりして、どうにか暖を取っていました。

―― 香港のアクションスター、ブルース・リャンさんとの共演はいかがでしたか?

水野:ブルース・リャンさんの動きがメチャクチャ早いんです! ついていくのが精いっぱいで、常にヒヤヒヤでした。彼は百戦錬磨の方なので、危ないと思ったら当たる直前で止めてくれるし、安心感はあるんですけど、迫ってくる威圧感がものすごくて。かなりイッパイイッパイでしたね(笑)。