『しんぼる』松本人志監督 インタビュー 2/2

松本人志

「映画っていうのは、日本人だけを意識して作ったら面白くない」

ダウンタウンの松本人志が企画・監督・脚本・主演を兼ねる、長編映画の第2作『しんぼる』が完成した。大反響を集めた処女作、『大日本人』から早くも2年。製作当初から海外を視野に入れていた意欲作で、映画というフィールドでしか表現できないことを追求した松本監督に、『しんぼる』にまつわる話を聞いた。

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オリジナリティーというところだけは、絶対に負けない

松本人志

―― 本作は、松本監督じゃないと作れない映画です。ほかの映画との差を意識しましたか?

松本監督:はい。ほかの映画とかぶらないように、と言うためには、僕がほかの映画をもっと知らないとダメでしょうけど、それほど観ていないので、まあわからないですけどね(笑)。とにかく、人と同じことをやってもしょうがないわけで、常日ごろからオリジナリティーというところだけは、絶対に負けないと思ってやってきたので、(テレビ)番組の企画でもそうですけど、結構周りの人に聞くようにしていますね。こんなん観たことある? って聞いて、ないっていう確認を取ってやるようにはしていますけどねえ。今回は多分、聞くまでもなく、こんな映画はまずないと思うので、大丈夫でしょう(笑)。

―― 本作でも松本監督のイメージが強調されていると考えていいわけですよね?

松本監督:はい。別にお金もうけでやっている仕事ではないので、お金もうけなら、もうけているやつのまねをして自分ももうければいい話ですけど、そういうことではないのでね。やっぱりそこで勝負するしかないですからね。

自分のことをあまり監督とは思っていない(笑)

松本人志

―― ご自身以外の誰かに主演をやってもらうという選択肢はないのでしょうか?

松本監督:僕はもう、ずっと誰かにやってほしいと思っていたんですけどね。会議をしていて、僕は閉じ込められた男がっていう言い方をしていたのに、周りの人間がどんどん「松本が」「松本が」って言い出して、そのうち「おれが……」って言うてしまっている自分がいて、あ、おれかみたいな。しぶしぶでしたけど、そうなってしまいましたね。外国人でいい人いないか探したんですけど、なかなかこの空気感や感じをどう伝えんねんということがありましたし、いい人が見つかっても現場で演出に相当苦労するだろうと思いましたし……。

―― 今後、松本監督の演出を理解できる人なら、ほかの人という可能性もありますね。

松本監督:ああ、そうですねえ。もちろん、いいものを作るためには頑張るんですけど、面倒くさがりな性格っていうのが、正直あるのでね。あんまりこう、人を演出するヒマがあったら、自分でやった方が早いっていう。でも、結局そっちの方がしんどいんですけどね。ちょっとまだ、監督、監督と言われても、俳優さんにきちんと演技をつけたことがないので(笑)、自分のことをあんまり監督とは思っていないですけどね(笑)。




取材・文:鴇田崇 写真:吉岡希鼓斗 編集:シネマトゥデイ

MOVIE INFO

解説

人気お笑い芸人・松本人志による「大日本人」に続く映画監督第2弾。主演も松本人志自らが務める。メキシコのとある町。覆面プロレスラーのエスカルゴマンは、いつもと変わらぬ様子で試合会場へと向かう。しかし妻は、夫の中に広がる小さな不安を敏感に感じ取っていた。一方その頃、ひとりの男が白い壁に囲まれた不思議な部屋で目を覚ます。

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