『ATOM』上戸彩 インタビュー 2/2

「正義感の強いアトムについていきたいし、自分もそうなりたい!」
若手トップ女優の上戸彩が、「鉄腕アトム」のアトムの声に挑戦! といっても、海外で製作された長編CGアニメーションの『ATOM』の日本語吹き替え版で、オリジナル版のアトムの声を天才子役のフレディ・ハイモアが務めたことで話題を集めた注目作だ。今回のアフレコ収録が一番大変だったと語る彼女が、声優業にチャレンジするときのポイントや、常日ごろから心がけている仕事に対するスタンスまで、さまざまなテーマで語ってくれた。
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ロボット中心の世界――便利過ぎるのは、どうなのかなって思います
―― アトムの父テンマ博士は、中盤で冷たい態度を取りますが、いかがですか?
上戸:ひどいですよね。「アトムを作ったのは、お父さんでしょ! 責任を持ってアトムをかわいがってよ!」って思いますが、でも、お父さんの気持ちを考えると、わからなくもないんです。テンマ博士の目線で見ると、ずっと何年もロボットを開発してきて、何でもかんでも機械で作れてしまうのではないか? という気持ちも、わからなくないです。でも、作ったら作ったで、責任を持ってほしいという気持ちは引きずりました。
―― そんなロボット中心の世界が、近い未来に実際に来るかもしれないですね。
上戸:何もしたくなくなってしまうかもしれないですね。周りが何でもやってくれたら、動くこともなくなれば、頭を使うこともなくなって、体もやせ細っていくだろうし……逆に太っちゃうのかな? 健康維持ができなさそう(笑)。いい世界ではないですね。便利過ぎるのはどうなのかなって思います。
大切なことは、声だけで感情を作らないことです
―― 声優の仕事は、演技にフィードバックできるものですか?
上戸:同じ気持ちになって、心からセリフを言いたいという気持ちはあるので、もしアフレコを映像で撮られたら恥ずかしいと思うほど、顔をオーバーに作って(笑)セリフを言っていますね。とても勉強になります。
―― 表現者であるために、日常的に一番心がけていることは何でしょうか?
上戸:心からセリフを言うということです。声だけで感情を作らないことですね。女優デビューした当時、お前の声はニセモノだとか、芝居になっていないとか、たくさん言われたことがありますが、今はその意味がすごくよくわかります。セリフだけで波を付けたり、声の高さだけで感情を作ろうとすると、結局、ウソになってしまいます。体と心で喋ることを心がけていますし、今後も忘れずに頑張ろうと思います。
―― 最後に、映画を楽しみに待っているファンに向けて一言お願いいたします!
上戸:アトムを知っている方も、そうでない方も心を奪われる、とても感動する作品だと思います。ぜひ、劇場で観てください!
1 / 2 「アフレコでは、聴きやすさを特に意識しています」
取材・文:鴇田崇 写真:吉岡希鼓斗 編集:シネマトゥデイ
解説
手塚治虫原作の不朽の名作「鉄腕アトム」を、ハリウッドでCGアニメ化。ロボットと人間が共存する空中都市メトロシティで、ある日不慮の事故で命を落としてしまった少年トビー。彼の父テンマ博士は、自らの手で息子をロボットとしてよみがえらせる。しかし、生身の人間とは違っていた……。博士に疎まれ捨てられてしまったトビーは、地上へと降り立ち、そこに住むさまざまな人々と触れ合い、新たな道を歩み始める。

