おすぎのシネマ言いたい放題|映画評論家おすぎが、公開映画を一刀両断!いま観るべき映画の答えは、このなかにある!


【注目】
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ミスト

2008-04-29

 スティーヴン・キング+フランク・ダラボン、といったら「ショーシャンクの空に」と「グリーンマイル」の2大感動作のコンビであります。ダラボンは自分が長編デビューをするならキングの、この小説、というものがあったといいます。それが「霧」という恐怖小説で、今回、それがやっと実現したことになります。

「ミスト」はダラボンの製作、監督、脚本3役の映画です。別荘地に住む、映画ポスター画家のデヴィッドは前夜の嵐で庭の大木が倒れ、仕事場が破壊されたので息子のビリーを連れて町のスーパーマーケットに買物に出掛けようとして、妻のスティファニーの指摘で湖の対岸に発生した霧を見て不安に思った。スーパーマーケットに着き、知人たちと昨夜の嵐の話をしたりしていた時、突然大きな揺れがきて、停電になる。気がつくと建物はスッポリと濃い霧に包まれていた。ショッピングに来ていた人々が不安気にガラスの向うを見ている中、中年男が突びこんで来て「霧の中に何かいるっ!!」と叫んだ。霧の中にいるものの正体は…。

スーパーマーケットに閉じ込められた人間たちはパニックの末、それぞれの本性を徐々に現わしてくる。キングの描く外にいる何者も怖いが、本当に怖いのは人間である、という部分が非常にうまく描かれていて、映画に引きこまれていきます。ただ、霧の中から襲いかかってくる“もの”の全体像がなかなか掴めないイライラとラスト15分のクライマックスのあとの不条理に不快を感じる人がいるかもしれません。
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■「ミスト」作品情報はコチラ
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(C)2007 The Weinstein Company

プロフィール

おすぎ
1945年神奈川県生まれ。映画評論家。テレビ、ラジオ出演のほか新聞・雑誌の執筆、講演やイベントの企画制作など多岐にわたり活動している。

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