おすぎのシネマ言いたい放題|映画評論家おすぎが、公開映画を一刀両断!いま観るべき映画の答えは、このなかにある!


【注目】
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30デイズ・ナイト

2009-08-18

 “吸血鬼/ヴァンパイア”映画が子供の頃から好きでした。英国“ハマー・プロ”製作の“ドラキュラシリーズ”全6作を見ているくらい熱狂的ファンであります。クリフトファー・リーピーター・カッシングなんて名前を聞くだけで感激してしまうくらいなのです。そんな私も近頃のヴァンパイアものには、あまり期待を持たないようにしています。昔は吸血鬼といえば、活躍するのは夜だけ。十字架や聖書、聖水を怖がり、吸う血は処女の血だけ。大蒜の匂いを嫌い、鏡に姿は映らず、銀の杭で心臓を刺すか、太陽の陽射しを浴びせるか、首を身体から切り離さないかぎり“死”に至らないものでした。ところが近頃は、昼間も活躍し、十字架も聖書も怖がらず、どんな血も吸い(病院に置いてある輸血用の血液さえOK)、同性愛さえ出現してきてしまっているのです。

「30デイズ・ナイト」も、だから期待しないで見たのです。僅かな望みはプロデューサーがサム・ライミ、主演がジョシュ・ハートネットだから、まあ、最低線の楽しみはあるだろうって…。ところが、これが“異色の傑作”であったのです。まずユニークなのは舞台設定。アメリカの最北端アラスカ州はバロウという実在する小さな街。真冬、この街は30日間、まったくの闇に包まれます。そこにヴァンパイアの群れが…。“人間狩り”が開始されます。ジョシュは保安官役で街の人たちを守ります。果して守り切れるのか。ラストは懐しきロマンに溢れています。思わず涙ぐんでしまいました。吸血鬼大好き人間は必見!!
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「30デイズ・ナイト」劇場・作品情報
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プロフィール

おすぎ
1945年神奈川県生まれ。映画評論家。テレビ、ラジオ出演のほか新聞・雑誌の執筆、講演やイベントの企画制作など多岐にわたり活動している。

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