おすぎのシネマ言いたい放題|映画評論家おすぎが、公開映画を一刀両断!いま観るべき映画の答えは、このなかにある!


【注目】
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パイレーツ・ロック

2009-10-20

 1966年のイギリスはブリティッシュ・ロックの絶頂期でした。ローリング・ストーンズザ・キンクスクリームザ・フーなどが活躍していましたが、民放ラジオ局は認可されていなかったので、BBCラジオで音楽を…。でも、BBCの流す音楽はクラシックやジャズばがり。ポップ・ミュージックのオン・エアは1日45分間と制限されていたのです。国民はポピュラー音楽を、もっと聴きたいと熱望しました。その願いを実現したのが北海に浮かぶ船でした。イギリスの法律が適用されない沖合いで停泊した船の上から電波を流す、そう“海賊放送”の登場でした。国民の大半を熱狂させたこのラジオ局は、24時間ロックを流しつづけました。「ラブ・アクチュアリー」のリチャード・カーティス監督が、幼い頃、枕の下にラジオを隠して聞いていた思い出からインスパイアされて出来たのが「パイレーツ・ロック」なのであります。

18歳の高校生カール(トム・スターリッジ)はドラッグと喫煙のため退学処分にあい、更生のため、母親シャーロット(エマ・トンプソン)の旧友でもあるクエンティン(ビル・ナイ)の経営する海賊ラジオ局“ラジオ・ロック”に預けられることに…。このラジオ局にはP・シーモア・ホフマンリス・エヴァンスなどが扮するDJが8人いて、カールは彼らと交流しているうちに人間としての成長をしていきます。そして、そのDJの中に父親が…。

ラジオ大好き人間にはたまらない映画です。ラスト30分の大アクションも見もの。涙が流れてくるくらい感動的な作品。おすぎの今年度、3本の指に入る映画。
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「パイレーツ・ロック」劇場・作品情報
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プロフィール

おすぎ
1945年神奈川県生まれ。映画評論家。テレビ、ラジオ出演のほか新聞・雑誌の執筆、講演やイベントの企画制作など多岐にわたり活動している。

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