おすぎのシネマ言いたい放題|映画評論家おすぎが、公開映画を一刀両断!いま観るべき映画の答えは、このなかにある!


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スペル

2009-11-04

 ついこの間、プロデューサーとして「30デイズ・ナイト」で名前がクレジットされていたサム・ライミの新作は、36年前の「エクソシスト」をも凌ぐ傑作であり、ラストの衝撃は、伏線のうまさゆえ冴えわたり、そのあと“スゴイ映画”を見た、という感動が胸に拡がる映画です。「スペル」は間違いなく映画史に残るコワーイ映画であります。タイトルの「スペル」は“呪文”もしくは、呪縛にかけられた状態をいいます。

映画の冒頭、メキシコ人夫妻がある洋館に、何かに憑かれた子供の悪魔祓いに訪れます(このオープニングのなんと華やかで、美しく、恐怖に満ちていることか…)。エクソシストは失敗し、子供は地獄に引きずりこまれてしまいます。そして現代。銀行のローンデスクをまかせられているクリスティンのもとにジプシー風の老婆が現われ、ローン返済の延期を頼みます。すでに2回延長しているし、クリスティン自身出世したいという野望もあり、上司へのアピールで、この要望を拒絶します。すると老婆は豹変し激怒し、クリスティンにつかみ掛ってきます。なんとか警備員の助けで事無きを得ますが、このあとクリスティンに不可解な事が起りはじめます。とにかく展開のスピーディさ、映像の美しさ、恐怖演出の美事さ(恋人の家を訪れ、持ちこんだケーキを食べるシーンの秀逸さ…)、どこをとっても一級のエンターテインメントになっています。老婆役のローナ・レイヴァーのスゴさに感服!!必見の一本です。
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「スペル」劇場・作品情報
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(C)2009 Curse Productions,LL

プロフィール

おすぎ
1945年神奈川県生まれ。映画評論家。テレビ、ラジオ出演のほか新聞・雑誌の執筆、講演やイベントの企画制作など多岐にわたり活動している。

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