おすぎのシネマ言いたい放題|映画評論家おすぎが、公開映画を一刀両断!いま観るべき映画の答えは、このなかにある!


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NINE/ナイン

2010-03-25
NINE/ナイン

 この数年、懐かしいブロードウェイ・ミュージカルが映画化されています。「ドリームガールズ」「ヘアスプレー」「レント」など、それぞれ満足させてもらっていますが、舞台のオリジナルを映画にするっていうことは、こういうことなのだ(「ウェスト・サイド物語」も、当時、舞台版から映画化するには画期的なものがありましたが…)と心から感心し、感動したのが、「シカゴ」を映画化したロブ・マーシャル監督の「NINE/ナイン」であります。オリジナルの舞台は、そのままでは映像化するには困難なものだと私は思いましたが、こんなに豪華絢爛に、オリジナルより数段分かり易い展開と、女優陣の美事なアンサンブルに、ただ、ただ舌を巻くばかりであります。あの「007」の“M”であるJ・デンチが歌い踊る驚き、久し振りのS・ローレンの歌と存在感、ケイト・ハドソンの思いもしなかったダンスナンバー…と、驚きと満足が溢れた傑作であります。F・フェリーニの「8 1/2」にインスパイアされて作られたミュージカルを映像化して、またスクリーンにフェリーニらしさを感じさせるように作ったロブ・マーシャルの感性に拍手を…。特に監督グイドの回想の中で、初めて“女”を意識した9歳の頃、娼婦サラギーナ(ファーギー)と出会った浜辺のシーンの懐しさ、それにつづく、娼婦たちのダンスナンバーの迫力と美しさは必見であります。
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「NINE/ナイン」劇場・作品情報
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プロフィール

おすぎ
1945年神奈川県生まれ。映画評論家。テレビ、ラジオ出演のほか新聞・雑誌の執筆、講演やイベントの企画制作など多岐にわたり活動している。

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