おすぎのシネマ言いたい放題|映画評論家おすぎが、公開映画を一刀両断!いま観るべき映画の答えは、このなかにある!


【注目】
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第9地区

2010-04-01
第9地区

 いろいろな所で、書いたり、喋ったりしています。「第9地区」は“今年度ナンバー1”の映画だと…。早々と今年も始まったばかりの2月に、この作品を見て、私は他にどんなスゴイ映画が来ても「第9地区」ほど蘊蓄(うんちく)のある映画は無い、と断言出来ます。とにかくファーストシーンからド肝を抜かれます。巨大なUFOが空に浮いているからです。南アフリカの都市ヨハネスブルグの上空に28年前から止まったまま浮かんでいるのです。28年間に何があったのかはドキュメンタリー風に各界の専門家たちが次々とコメンテーターとして証言していくので判ってきます。南ア政府は偵察隊を送り、UFOのドテッ腹に穴をあけました。すると内部には何10万というエイリアンが体力も気力も衰えた姿で乗っていたのです。政府は彼らを“宇宙船に乗った難民”と判断し、ヨハネスブルグにある“第9地区”に仮設住宅を建て住まわせることにしたのです。それから28年。エイリアンの管理は軍事企業の“MNU”に委託され、スラム化した“第9地区”から“第10地区”に移住させようとするプロジェクトが開始されたのです。ここから映画はガラリと様相を変えます。現場の責任者が“第9地区”で“謎のウィルス”に感染してしまうのです。この男は“MNU”が雇った兵士に追われます。それはあたかも戦争であり、追われる男のサスペンスでもありました。そして意外なラスト、一大ロマンのエンドであります。必見の一本です。
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「第9地区」劇場・作品情報
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プロフィール

おすぎ
1945年神奈川県生まれ。映画評論家。テレビ、ラジオ出演のほか新聞・雑誌の執筆、講演やイベントの企画制作など多岐にわたり活動している。

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