TSUTAYA online ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2009特集


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■現地レポート


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2月26日から始まった「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2009」。
名前は知っているけれど実際はどんな映画祭なのか分からない、行ってみたいけれど夕張ってどうやって行くのか分からない……など、疑問を持っている人は多いはず! 
というわけで、ゆうばり映画祭とは一体どんな映画祭なのか現地から毎日レポートをお届けします。

 ゆうばり国際ファンタスティック映画祭/3日目

映画祭3日目です。この日は“これぞ、ゆうばり映画祭!”と言えるような、朝から夜中までどっぷり映画祭を満喫した、中身の濃い1日となりました。まずは昨年のオフシアター・コンペティション部門でグランプリを獲得した、井上都紀監督の新作『不惑のアダージョ』を11時から鑑賞。前作の『大地を叩く女』は恋人からDVを受ける女の鬱屈した感情を痛快に描いていましたが、今回は40代を迎えた女性の老いを通じて人生を見つめるというテーマ。修道女がヒロインではありますが、そこには普段なかなか人に言えない心情が繊細に描かれ、ズシッと自分の人生にのし掛かってくるような……そんな問いが生まれた作品でした。

 

雪景色
▼井上都紀監督
歓迎
▼屋外バーベキュー

その他にはアカデミー賞8冠に輝いた『スラムドッグ$ミリオネア』、アカデミー賞ノミネート作『フロスト×ニクソン』、『マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと』、滝田洋二郎監督の最新作『釣りキチ三平』などの招待作品が上映され、なかでも一番人気は、やはり『スラムドッグ$ミリオネア』。上映前から長い列が!
ゆうばり映画祭恒例の“ストーブパーティー”も楽しみにしていたイベントのひとつです。ゆうばり市民会館の前に特設会場が作られ、そこでストーブを囲んで屋外バーベキュー。18時からスタートしたこのパーティーは深夜まで続き、北海道の幸とお酒でお腹を満たしてくれました。ホテルでディナーもいいですが、地域の人たちと触れ、映画を愛する大勢の人たちと一緒に食べる料理は最高に美味しい! 豚汁、ジンギスカン、焼きそば……そうそう、ホタテの大きさにはびっくり!

ホテルに帰って一息ついた後は、ドキュメンタリー『精神』の鑑賞へ。ニューヨーク在住の想田和弘監督が、撮影30日、編集10ヶ月をかけて作り上げた作品で、釜山国際映画祭・最優秀ドキュメンタリー賞を受賞するなど、世界中から注目が集まっている映画。タイトルからも察しが付くように、現代の日本に生きる精神を患っている人々の素顔を追いかけています。そんな重いテーマを深夜に見るのは正直キツいかも……と、多少の不安はありましたが、気が付けば135分が経過。複雑な心境でエンディングを迎えていたのです。そして、驚いたのは真夜中にもかかわらず多く人が鑑賞していたこと。これには監督自身も驚いていたよう。

クローズ・ZEROII の方々
▼想田和弘監督

さらに、その後のティーチインは1時間に及び、ゆうばり映画祭史上最長のティーチインという記録まで樹立してしまったのです。賛否両論ではありましたが「観客に考える余地を与えるものが作りたかった」という監督の意図に、私たちは見ごとはまったということです。“観察映画”と言われるこの『精神』。決して楽しい映画ではないですが、ここまで人々を考えさせる、論じさせる映画は久々でした。6月に公開となるので、気になる方はチェックしてみてください。ちなみに、1時間のティーチインの後、会場の外に出てから観客同士でトークが始まり、途中から監督も加わって1時間以上立ち話に。ホテルの部屋に戻っても話が尽きることはなく、ルームメイトと朝の4時まで話し込んでしまいました。

(text/photo:Rie Shintani)


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