「ヤッターマン」の実写映画化――それは多くの人間の度肝を抜くニュースだった。1977年1月、「タイムボカン」シリーズ第2弾として放映スタート。同シリーズ史上最長の全108話が2年間にわたって放映され、最高視聴率28.4%を記録。数々の流行語も生み出した国民的人気TVアニメ、それが「ヤッターマン」だ。オチャメなヒーローのガンちゃんとガールフレンドの愛ちゃんが最強タッグを組み、正義の味方ヤッターマンに変身。悪役の枠を超えてキャラ立ちしたドロンボー一味、おもちゃみたいにキュートなビックリドッキリメカ、きっちりとパターンを踏襲した期待を裏切らないストーリー展開とマンネリを超えたお約束の笑い。

「ヤッターマン」は放映終了後もさまざまなアイテムが商品化され、世代を超えてファンを増やし続けた・そして2008年にはTVアニメの新作が登場。クールなイマドキの子どもたちに圧倒的支持を得る。いつだってホンモノは、時代を超えるのだ。

「ヤッターマン」が、超ハイパーなエンターテインメント大作として実写映画化されるなんて誰が想像しただろう?ヤッターマン1号・2号はもちろん、お色気たっぷりのドロンジョや、メカの天才で女子高生好きなボヤッキー、怪力自慢のトンズラーというインパクト大なキャラを演じて観客を納得させる俳優が現実の世界にいるはずがない。

しかしヤッターマン1号=櫻井 翔というキャスティングが、不可能が可能になる瞬間を教えてくれた。<嵐>のメンバーにしてニュースキャスター・俳優と多彩な活躍を見せる彼が衣装をつけた瞬間、ヤッターマン1号として動き出し、新たなヒーロー像を体現する。そんな1号の相棒にしてガールフレンドのヤッターマン2号には『櫻の園−さくらのその−』の福田沙紀。一作ごとにジャンプアップする存在感で2号を演じ、アクションにも体当たりで挑戦した。そして最も気になるのが、ドロンジョを誰が演じるか。健康的なお色気と意外に純な乙女心、そんなアニメとは異なるキャラクターを完璧に作り上げた深田恭子は、女優として新たな領域に足を踏み入れた。ボヤッキーの生瀬勝久はまさにハマリ役。体を張って、笑いを誘う。お笑い芸人としてブレーク中のケンドーコバヤシが、トンズラーとして本格的演技に挑んだのも見どころのひとつだ。
さらにストーリーの鍵を握る海江田博士役に阿部サダヲ。多面性のあるキャラクターを彼らしい味付けで’怪演’し、期待通りの大暴れを見せる。

豪華多彩なキャストからパワフルな演技を引き出したのは’邦画界の鬼才’こと三池崇史監督。「日本で映画監督をやる限り、『ヤッターマン』を映画化するまでは死ねない!」と言い切る三池監督の本気ぶりは完成した映画を見れば明らか。とにかく驚きの連続なのだ。衣装から美術セットまで’格好よさ’に貫かれたビジュアル、スケール感のあるストーリーと奥行きのある人間ドラマ。これは大人の観客の心にもズバッと切り込む真剣勝負の大作なのだ。泥棒の神様ドクロベエvs.ヤッターマンの死闘、ドクロストーンをめぐる白熱の攻防、そしてオリジナルのアニメにはなかったヤッターマン1号を巡る恋――TVサイズには到底収まりきらないスケールだからこそ、映画での実写化の意味はある。

この映画は事件だ。過去に似たような作品はないし、未来にこれを超える映画はそう簡単に現れそうにもない。映画『ヤッターマン』、ついに発進!

ガンちゃん(櫻井 翔)は高田玩具店のひとり息子。ガールフレンドの愛ちゃん(福田沙紀)とともに、愛と正義のヒーロー、ヤッターマン1号・2号としてドロンボー一味と戦っている。
ドロンジョ(深田恭子)をリーダーに、ボヤッキー(生瀬勝久)、トンズラー(ケンドーコバヤシ)の一味は泥棒の神様ドクロベエの手先となり、4つ全部が集まると願いが叶うという伝説のドクロストーンを探しているのだ。

そんなある日、ドクロストーンを探して行方不明になった考古学者の海江田博士(阿部サダヲ)の娘、翔子(岡本杏里)に頼まれ、二人は博士を探しにオジプトへ向かうことになる。ヤッターワンを出動させ、翔子と小型ロボットオモッチャマを伴ってオジプトへ急行する。

一行は砂漠の遺跡で、新たなドクロストーンを発見。そこへドロンボー一味が最新メカのバージンローダーに乗って現れる。一方、世間では重大な異変が起きていた…。

海江田博士:阿部サダヲ
海江田翔子:岡本杏里
ナレーション・ヤッターワン(声)・
ヤッターキング(声):
山寺宏一
ドクロベエ:滝口純平

監督:三池崇史
撮影:山本英夫
キャラクターデザイン リファイン:寺田克也
キャラクタースーパーバイザー:柘植伊佐夫
スタイリスト:伊賀大介
音楽:山本正之 神保正明 藤原いくろう