贅沢な時間をあなたに

著名人コラム 贅沢な時間を応援!様々な分野で活躍する4人の、それぞれの「贅沢な時間」とは・・・?

Life is Beautiful

7/21(火)up!

 犬を見て、「キャー♪可愛いーーっ♪」と黄色い声をあげるギャルの隣を通り過ぎるたびに、内心チッと舌打ちしてきました。今まで。
 だって、そういう女があまりにも大勢いるせいで、犬を見ても何も言わずに素通りする女(私)の方がレアな存在に……。そんな私のマイノリティな対応に、「え。もしかして、犬、嫌いなの?」と質問してきた男は、多数。彼らの眉間には、いつだって皺。「犬に対しては、好きでも嫌いでもない、ニュートラルな気持ちだよ」と私が弁解したところで、男は「はぁ……」。そしてある時は、クラブで出会った男に「見て、実家で飼ってるんだ♪」(訳:どう?超可愛いでしょ?)とチワワの写メを見せられ、今度は私が「はぁ……」。
 何故、犬が好きでも嫌いでもない、というだけで”女のコ”としての、いや、”人間”としての好感度がここまで下がるのだろう。

 ――それは、私が抱えているいくつかの”全っ然悩んでないけど、まぁ、悩みっちゃ悩み”の中のひとつであった。
 それが、どうしたことでしょう。27歳になって初めて、私は犬を愛する機会に恵まれたのです。先ほど書いたクラブで出会った男と激しく恋に落ち、即結婚したので、写メの中のチワワも私の家族に! (ライフ イズ ビューティフォー♪)

 彼女の名は、リーちゃん。お義母さまの愛娘なので、厳密に言えば私の義理の姉か妹に当たります。「リーちゃん何歳?」と夫に聞いても首をかしげるので、そこは不明のままにして、私は彼女と対等に接することに。

正直言って、可愛いすぎるリーちゃん。我が家へと、運ばれ中。派手なパーカは、マイダーリン。

正直言って、可愛いすぎるリーちゃん。我が家へと、運ばれ中。派手なパーカは、マイダーリン。

 犬と交流を持つのは人生初めての経験だったので私はちょっと緊張していたけど、なにより、女同士というのが嬉しい。だって、分かり合えそうじゃん! (親友の飼っていたオスのマメシバに激しく発情され、私の足に腰を振りじゃくる彼に「ヤメテ」と何度言ってもやめてくれなかったことから、”犬とは分かり合えない”という結論に至った過去が、私にはある。彼が首に巻いていた赤いバンダナが、今でも忘れられない)。

 旅行好きのお義母さまが家を留守にするあいだ、私たち夫婦がリーちゃんを預かることになっていて、初めてリーちゃんがうちにお泊まりにきたのは、去年の冬。ヨン様の大ファンであるお義母さまが、恒例の韓国旅行へ出かけたのだ。
 「リー、ご迷惑じゃないかしら?」と心配そうなお義母さまに、「大丈夫です。私、特別犬好きなわけじゃないんですけど、リーちゃんはかなり可愛いです」と無駄に正直な意見を述べてから、リー&リリー、初めての共同生活が始まった。
<つづく>

代々木公園、お散歩の帰り道。チワワは歩きすぎると疲れちゃうらしいので、帰りは抱っこ。初めての犬との交流が、ドーベルマンとかじゃなくて良かったな、と内心思っているリリー。

代々木公園、お散歩の帰り道。チワワは歩きすぎると疲れちゃうらしいので、帰りは抱っこ。初めての犬との交流が、ドーベルマンとかじゃなくて良かったな、と内心思っているリリー。

LiLy

LiLy

プロフィール

作家・コラムニスト。1981年生まれ。
NY、フロリダでのアメリカ生活をへて、上智大学外国語学部卒業。著書には小説『11センチのピンヒール』、『パープルレイン』(ともに小学館)、20代女性独特の恋愛観、セックス観を描いたエッセイ『さいごのおとこ』、『タバコ片手におとこのはなし』(ともに講談社)、夢を叶えるまでの7年間を綴った『Tokyo Dream』(幻冬舎)など多数。2009年6月に小説『グリーンライト』(小学館)が発売。

LiLyさんの著書をチェック!