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[Champagne]

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VA編集長:チェリーのつぶやき

ついに4枚目のアルバム『Me No Do Karate.』を6月26日にリリースする[Champagne]。今回の取材はレコーディング直後、イギリスライヴ直前という忙しい合間を縫って行われました。どのくらいレコーディング直後だったかというと、インタビュー時点ではまだ曲順が未定で、もしかしたら構成上あえて収録曲1曲減らす?なんて話も出てまして。磯部さんは「やだ~!減らしたくない~」と悩んでいらっしゃいました。

さて[Champagne]といえば、そのあまりのかっこよさについつい気難しいのでは?と構えてしまうイケメン慣れしていないVA編集部ですが、素の彼らはほんっとうに礼儀正しくて飾らなくて、そして意外にお茶目(?)。撮影中、「ママ~!早く!どこー!!」と帰りたがっている3~4歳くらいの男の子に遭遇すると、「お~い。こっちだよ~」と手を振ってかまって楽しんでました(←主に川上さん)。

そして。私が言うまでもないことですが、何よりも4人とも本当に音楽が大好きで身を削って作っていることが、言葉の端々から伝わってきました。…うまくいえないんで、皆さん、まずは『Me No Do Karate.』を聴いてみてください。絶対感動するから。



INTERVIEW

取材・文/SHOICHI MIYAKE 撮影/YOSHIHARU OTA

三部作が終わって、この『Me No Do Karate.』から新しい[Champagne]が始まる

---これがこのアルバムの記念すべき初インタビューということで。

川上洋平( Vo&G/以下、川上):そうなんです。よろしくお願いします。

---率直な感想は、とにかく攻めてる。そして、音楽としてのスケールが何段階も上がったアルバムだなと思いました。

川上:ありがとうございます。ただ、個人的には毎回そうなんですけど、制作している時点では“勝負のアルバム”とか“ここで攻めなきゃ”とか意識したことがないんですね。もちろん、そのあとは商業的な考えも少しずつ生まれてくるんですけど。

---音楽と向き合ってる時はもっとピュアだし。

川上:そうですね。そうじゃないと曲が完成しないんですよね。考えて作ると絶対に失敗するから。自分でも気持ち悪いと思ってしまうし。

---そこには主体性しかない。

川上:うん。でも、べつにウチらは“外的なことなんて関係ねえ!”という考えではないんです。すごく金持ちになりたいし、売れたいって気持ちも強いから。

---ずっと“世界一のロックバンドになる”と公言してはばからないしね。

川上:そうですね。だから商業的なところとは関係ない活動をしようとは全然思ってないんですけど、ただ制作の時点ではどうしてもピュアにしかなれなくて(苦笑)。このアルバムを作ってそれをより強く実感しましたね。それを踏まえてこの4枚目のアルバムに対して思うのは、三部作が終わって、ここからまた新しい[Champagne]が始まるんだなということで。それは僕が単純に映画好きだからそう思うんですけど(笑)。映画ってトリロジーで完結する作品が多いじゃないですか。監督はトリロジーを終えて、新しいステージに行くみたいな。僕らにとってもここのアルバムは新しいステージへ踏み出す第一作目なのかなって思います。

---磯部くんはどうですか?

磯部寛之(B&Cho/以下、磯部):いいアルバムができたという自信がすごくあって。洋平が言ったように新しい一歩であり、ここから新章に突入する感じがありますね。ホントに制作しているときは、ただひたすらカッコいいアルバムを作りたいという一心なんですけど。やっぱり根本的に世界一のロックバンドになりたいという思いがあるので。何も考えないでもそっちに向かってるんですよね。そもそも洋平が作る曲のメロディはすごくキャッチーだし、そこにバンドでいろんな刺激をぶち込んだサウンドを作り上げていく。それはすべてデカい夢を叶えるためにあるので。

---白井くんは?

白井眞輝(G/以下、白井):個人的には、いよいよ勝負時のタイミングだという意識は少なからずあって。いつもそう思ってはいるんですけど、今回はそれが高まってるなって。でも、やっぱりそれ以上に、純粋に自分たちが面白いと思えるアルバムがまた新しくできたことがうれしいです。

---聡泰くんはどうですか?

庄村聡泰(Dr/以下、庄村):今作ほど本能で動けたアルバムはなかったですね。スタジオで“曲の形が見えた!”ってなったそのテンションのまま、数時間後にはレコーディングするという感じで録っていった曲もたくさんあって。なので、本能の赴くままに、何かに衝き動かされるように作った感じが強くあるんですよね。そういう意味ではまだ客観視できていない部分もあるんですけど、いい意味で得体の知れないアルバムができた感覚がありますね。

---得体の知れないアルバムというのは言い得て妙で。サウンド的にはかなりトリッキーだったり、思わず笑いながらガッツポーズしてしまうようなギミックが満載なんですけど。でも、サウンドのインパクトが強ければ強いほど、歌の大きさも際立つのが今の[Champagne]だなと。冒頭に言ったスケールが何段階も上がったというのはそういうことで。

川上:うん、そうですね。ツアーの会場やフェスのステージが大きくなっていくと、当然ステージから見える景色も今までと違ってくるので。単純に自分の頭のなかに鳴るメロディも、メンバーみんなで作り上げるサウンドのアレンジもデカくなるんですよね。大きな会場に響き渡る曲を鳴らしたいし、ヴォーカリストとしてもそういう歌い方をしたいという欲がどんどん湧いてくる。でも、だからといってギミックの部分をなくすのは絶対にヤで。ロックバンドとしての遊び心は絶対にもっていたいから。おもちゃ箱をひっくり返したようなアレンジはどの曲にもあって。それをどんなに大きな会場になっても響かせたいんですよね。

---それこそ何万人規模の大会場にも。

川上:そう。1万人以上のお客さんに届くような曲がないなと思ったんです。どの曲にも自信をもっているんだけど、ミッドテンポで響き渡るような曲がほしいなって。でも、わかりやすい曲を作るだけではつまらない。じゃあどうする?って試行錯誤して生まれたのがシングルの「starrrrrrr」だったんです。あの曲が生まれるまでの試行錯誤は実験的でありながらすごく楽しかった。

---結果的にあの曲で「ミュージックステーション」にも出演したしね。

川上:そうなんですよ。得たものは大きかったですね。

---このアルバムに入っている曲はこの1年の間にコンスタントに作っていたものばかりですか?

川上:コンスタントに曲作りはしていたんですけど、おじゃんになったものも多いですね。9割は新しく作り直しました。

---なぜそうしたんですか?

川上:僕がアコギ1本で曲を作って、バンドに持っていった時に合わないんですよね。

---それはバンドが進化してるから?

川上:そう!“あ、こんなところまできてるんだ。失礼しました!”みたいな(笑)。じゃあこの曲じゃつまらないだろうな、もっと良い曲を作らなきゃってなるんです。

---質問10

磯部:面白いのは、こちらから見れば洋平の理想も上がってるんですよ。前だったらOKを出していたレベルに達しているアレンジでも満足しないんですよね。お互いそう感じていることが、バンドがまた一皮むけようとしている証拠だと思うし。

川上:単純にみんな飽き症なんですよね。前のアルバムを更新しないと、演奏していて楽しい曲じゃないと、これから1年ツアーやフェスで演奏するのが面白くないから。

磯部:そう。だから貪欲にギリギリまで曲を突き詰めるのはしんどいけど、すごく大事なことだと思うんです。

川上:ホントにそう。

磯部:ギリギリの状態で生まれてくるものに醍醐味を覚えるミュージシャンでありたい。

---1曲目の「Rise」なんかはスタジアム規模の会場でも機能するようなスケールを誇っていて。この曲も妥協を許さないなかで生まれたものだと思うんですけど。

川上:まさに。この曲は、レコーディング前日に俺と聡泰とマーくん(白井)とピアノのサポートメンバーと一緒にいて。その時に「Rise」の原形をみんなで演奏したんですけど、全然上手くいかなくて。当初は今のBメロをサビにしようと思ったんですけど、弱いと。でも、このメロディには絶対に意味があるはずだし、これを上回るサビを作りたいということで、みんなに30分くらいずっと演奏してもらって。そしたらある瞬間に〈Tonight〉というフレーズを繰り返すサビのメロディが出てきたんです。演奏が終わった瞬間に聡泰と“これきたな!”って言い合って。

庄村:うん、ものすごい手応えがあった。あの瞬間があるからやめられないんですよね。やめたいと思ったことなんて一度もないんですけど(笑)。方角が見えない荒波のなかずっと航海して、その先に光があるのか、ダメなのかわからないけど、突き進むしかなくて。その原動力って渇望と飢餓なんですよね。今回のアルバムができるまで、そういう先の見えないセッションに費やした時間は今までの比じゃなかったんです。だからこそ、また最高地点を更新することができたし。

---そういう話を聞いても、あなたたちはロックバンドであることを謳歌してるなと思う。

川上:ホントにそうですね。バンドの楽しみって何かというと、自分ひとりじゃ解決できないことなんです。この4人だからスリリングに変化していくことがあって、理想もどんどん高くなっていく。だからこそ一生続けていきたいと思う。

---このアルバムにリスナーがどのような反応するのかすごく楽しみですね。

川上:うん。いい意味での裏切り感に満ちていると思うので。「starrrrrrr/涙がこぼれそう」「Forever Young」というシングルの流れから、ポップなアルバムを想像している人も多いはずで。それを気持ちよく裏切ることができると思うので、反応がすごく楽しみです。

庄村:僕らのシングルからアルバムの流れっていつもホップ、ステップ、ワープなので(笑)。

川上:そうだね(笑)。今回もレコーディングしているときは精神的にもつらかったけど、今思い返すとめちゃくちゃ幸せな日々だったなって思います。ああ、本気で生きてるなって思う。

庄村:そう、全身全霊でね。

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