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第1号

X JAPANが生んだ真夏の新伝説

「TSUTAYA通信」の読者のみなさん、はじめまして。
今回からこのコラムを担当させていただくことになりました。ライターの三宅と申します。
これから取材の裏話や印象的なライブ、あるいはみなさんに触れていただきたい作品についてなどなど、音楽に関係した様々な話題を綴っていきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。


本稿が配信されるころには、夏フェス・シーズンも一段落ついたころですが、今回は先日「SUMMER SONIC 2011」(8月14日@千葉マリンスタジアム)で目撃したX JAPANのライブについて。例年どおり魅力的なラインナップに彩られたサマソニですが、今年のハイライトは間違いなくX JAPANのライブでした。そう確信しているのは僕だけではないはず。夕暮れ時の千葉マリンスタジアム。転換時に流れていた、バロック調の荘厳な曲に吸い寄せられるようにオーディエンスが集まり、開演直前にはスタンドの最後列までビッシリ埋まるだけではなく、通路や階段にまで人があふれていました。


全7曲、約1時間のステージ。そのすべての瞬間に規格外の緊張感が流れていました。どの曲を演奏するのか、メンバーがどんな動きを見せるのか、MCで何を語るのか……ここまで次の瞬間に何が起こるのか、まったくもって予想不可能なライブを、これほどのスケールで体現できるバンドは、世界中を見渡しても数えるほどでしょう。そして、十数年前と比べてもまったく精度が落ちていないYOSHIKIの超人的なドラミングを筆頭に、有無を言わさぬ演奏力を見せつけるメンバーのパフォーマンス。ジャンルの壁など軽く超越した求心力に満ちた楽曲群。尋常ではない緊張感が会場を支配するほど、オーディエンスは、曲が鳴らされる度に忘れがたき音楽体験を目の当たりにしたのです。東日本大震災で失われた命に向けて1分間の黙祷を捧げたあと「おまえら気合い入れていけよ!」と咆哮したYOSHIKI。彼の一挙一動、一言一句が強烈なメッセージの塊でした。


ラストは誰もが待ち望んでいた「X」。会場を大きく揺らしたオーディエンスによる“Xジャンプ”の規模と迫力は、もはやフェスのいちライブではなく、ワンマン・ライブのそれでした。まだまださらなる伝説を生んでいくであろう、X JAPANの今後に大いなる期待を寄せて、本稿を終えたいと思います。

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【ライター紹介】
三宅 正一~取材にライブに子育てに。音楽を中心にせわしない日々を送るフリーライター~
1978年生まれ、東京都出身。雑誌「SWITCH」、「EYESCREAM」の編集を経て、2005年にフリーライターとしての活動を開始。音楽を中心に、カルチャー全般の執筆を手がけている。