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第6号

映画連載【取材のウラ側!!】編~河童に魚介類が映画の主役ゲット!?

河童VS.魚介類!?異色ファンタスティック&ファンタッジック・ムービーが連続公開!!

 今月は「第24回東京国際映画祭」の開催を控え、映画の季節到来!と言ってもウソではないが、近年世界的にも注目を集めている日本映画から2本の異色映画が公開に!そのタイトルは、ズバリ!『魚介類 山岡マイコ』と『おんなの河童』!どうもフツーの映画ではなさそうな香りがプンプンだ。そこで、出演女優陣に緊急取材を敢行しましたよ!

女子高生の姿をした魚介類が主人公!?『魚介類 山岡マイコ』高見こころクンに直撃!!

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 まずご紹介する映画は、『魚介類 山岡マイコ』。“魚介類”という漢字がとにかく強烈だが、本作は主人公の山岡マイコが“シーフードガール”だってお話!海からやってきた、魚介類の女子高生・山岡マイコが騒動を巻き起こす、前代未聞のガールズ・ムービーなのだ!

 彼女の第一発見者で理解者となる葱野鴨子(ねぎのかもこ)役の高見こころクンも最初にタイトルを聞いた時に腰を抜かすほどビックリしたとか!?「誰もがそう思いますよね!女子高生が魚介類って、意味がわからないですし(笑)。脚本をいただいて『なるほど!』と思いましたが、最初は驚きました!」と当時を回想する高見クン。しかも、このマイコ“出世魚”で、本当の魚と同じく姿形を変えて成長していく(※演じる女優も変わる!)大胆&リアルな設定が面白い!そんな非現実的な現実を受け止める鴨子を演じた高見クンは、「普通に考えたら女子高生の姿をした魚が海から現れることはあり得ないので拒否して当然ですが(笑)、鴨子は母性本能が強い子で、“出世”していくマイコちゃんを愛で受け止めています(笑)」と外見が変わっても友情は不変の鴨子の人間性を説明してくれた。そう、世界観はファンタスティックだが、その本質は等身大の女の子の気持ちがリアルに描かれている感動ストーリーなのだ。ちなみに高見クン、葱野鴨子とう役名から最初は、「いろいろな動物が出てくる映画だと思っていました(笑)」という勘違いをしていたそうで、「最後はマイコを食べてしまう裏設定があると思っていました(笑)。そんな続編があっても楽しいですよね!(笑)」とまさかの展開になる続編を希望していました!

前代未聞の日独合作ピンク・ミュージカル!!『おんなの河童』主演・正木佐和に直撃!!

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 さて、魚介類に続いてご紹介する映画は“河童”!『UNDERWATER LOVE-おんなの河童-』と題された本作は、世界初の日独合作“ピンク・ミュージカル”で、“ピンク映画界の天才”いまおかしんじ監督がメガホンを握り、ウォン・カーウァイ監督『恋する惑星』などで知られる天才カメラマン、クリストファー・ドイルが撮影を担当するなど、ワケがわからぬ座組みで放たれる強烈な一作!すでにイタリア、スイス、ギリシャ、オランダ、ロシアなど世界20都市もの映画祭に招待され、主演女優の正木佐和さんが「ファンタスティック・フェスト(=アメリカ最大規模のジャンル・フィルム映画祭)」でベストアクトレス賞を受賞!日本公開を前に世界で異様な盛り上がりを見せている大注目作なのだ。

 正木さん自身もニューヨーク、プチョン、ドイツ、オランダと各国・各都市の映画祭への参加を経て、ナント!10月5日の夜に凱旋帰国!翌6日に緊急取材ということに!さっそく心境を尋ねると、「いよいよ日本で公開されるので、帰りの飛行機で身が引き締まる思いがしました(笑)。海外で興味を持たれることは予測していましたが、河童は日本独特のものがあるので日本での反応が気になりますよね。不安はありますが、楽しみです!」と思いを新たにする正木さん。河童になった初恋の人と再会するというストーリーについては、「意外に自然と受け止めていました(笑)」そうで、「ファンタジーが大好きなのでわくわくしていましたし、いまおか監督とも初めてでした。学生時代からウォン・カーウァイ監督作品やクリストファー・ドイルさんのファンでもあったので、いまおか監督とクリスのためなら『なんでもやるぞ!』 って、感じでしたね」と自主映画の経験も豊富な正木さんにとって、はっちゃけた世界観はドンと来い!だった。「似た人種が集まっていましたね(笑)」。

 実は本作のワールド・プレミアは、名優ロバート・デ・ニーロが発起人の「トライベッカ映画祭」。デ・ニーロと遭遇はしなかったものの、「前夜祭の会場にマーティン・スコセッシ監督がいました。この映画は観ていないと思いますね(笑)。この映画祭はマジメなドキュメンタリーが多いので反応が気になりましたが、一緒に観ていたクリスの反応がおおげさで(笑)。彼につられたか、会場はドッカン、ドッカン笑いが起こっていました。ピンクや河童を受け入れるニューヨーカーはさすがですね(笑)」と回想。そのほかの映画祭でもチケットは完売状態。河童がキュウリをポリポリ食べるシーンは鉄板で、「河童のシーンは世界を超えてウケますね(笑)」と正木さんも太鼓判!ドイツでも10月下旬に6都市で公開になる歓待ぶりだが、やはり日本人に観てもらいたいと正木さんは願う。「ストーリーを説明してほしいとよく言われますが、ヘンテコな映画なので、いつもわかってもらえない(笑)。ミュージカルと言うと驚かれるけれど、悪人が出ないので害がない映画です。愛してください」と最後は映画にまつわる“キメ”ポーズを披露してくれた正木さんだった。

“河童VS.魚介類”実現の今回のエンタメコラム。日本の未来は明るい。次回もお楽しみに!

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【ライター紹介】鴇田 崇~年間で延べ250人のインタビューを敢行する映画ライター~
1974年生。国内最大級のアクセスを誇る総合映画情報サイト「映画生活(現:ぴあ映画生活)」の初代編集長職を経て、現在はフリーのライターに。
超得意なジャンルがない変わりに苦手なジャンルもないが、得意“技”はインタビューで、年間延べ250人ほどの来日ゲスト、俳優、監督への取材を行い、相手のホンネを引き出す雑談のような語り口と雰囲気作りは一部の関係者に定評がある。 好きな言葉は「いつか皆死ぬ」。嫌いな言葉は「着地点」。
史上もっともアガッたインタビューは、あのM・ナイト・シャマラン監督に「キミの体からは気が出ている!」とホメられたこと。
主な出演作として故・水野晴郎氏がライフワークとしていた反戦シリーズの『シベリア超特急5』(05)(本人役、“大滝功”名義でクレジット)、『トランスフォーマー/リベンジ』(09)(特典映像「ベイさんとの1日」)などがある。