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第12号

映画連載【取材のウラ側!!】編~ヒュー・ジャックマン「大切なことはトライ!」

来日スターが少ないと嘆くな!! 女子高生ホラーと父子の感動ドラマで年越しの準備!!

今年は来日スターの減少で映画界に華が足りない――と言われがちだが、ジョニー・デップ、ミラ・ジョヴォヴィッチ、ジャッキー・チェン、ブラッド・ピット&アンジェリナー・ジョリー、そしてトム・クルーズ! もう十分だろ! 今回は来日こそ叶わなかったけれど、ヒュー・ジャックマン、そして16歳のニューカマー、広瀬アリスさんの登場です!

100%女優宣言!! 『Lost Harmony』で映画初主演、16歳の広瀬アリスさんが抱負を語る!!

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まずご紹介する映画は、ケータイゲームをモチーフにした絶叫ホラーの『Lost Harmony』。
合唱部所属の7人の女子学生が強化合宿のために湖畔のロッジを訪れるも、そこは14年前に女子高生のバラバラ死体が発見されたヤバい土地!
流行のケータイ占いに夢中の彼女たちは結果に一喜一憂しながら共同生活を楽しむが、怨念渦巻くスポットでの占いゲームは、想像を絶する怪奇現象の恐怖を彼女たちに与えていく――という筋書きだ!
合唱部3年の部長・宮田サナエ役で映画初主演を飾った広瀬さんは、実はホラーが大の苦手だったそうだが、「とても惹き込まれるストーリーと、サナエは笑顔が少なく嫉妬深い性格の女の子で、新鮮な要素が多くて撮影が楽しみでした!」と恐怖よりもワクワク感が勝っていた撮影前の心境を告白!
サナエはある事情で、「親友の香織(吉谷彩子)に嫉妬していて、それを言葉には出さず心の中で疎ましく思っている感じをずっと出していましたね」と監督にも指示されたそうで、女の嫉妬が恐怖譚のベースにもなっているのだ!
「そうですね(笑)。それを軸にサナエ像を作って演じましたね。友情があるからこその嫉妬の表現は経験がなかったので、演じていて新鮮な感覚でした」と感情表現面でも難しい演技にトライしたのだ。ちなみに現場の雰囲気はドロドロではなく仲良く過ごせたそうで、「長野県に泊まり込みの撮影だったので、本当に合宿みたいで仲良くなりました!」と映画さながらの共同生活を送れたため、「ナチュラルな関係性を築けたので、アドリブも飛び出すほどでした。そのチームワークは映像に出ていると思います!」と劇中の女子高生たちが繰り広げるリアルなリレーションに太鼓判を押す広瀬さん!
現在16歳。「100%、役柄を演じることができる女優になりたいです!」というフレッシュな彼女の奮闘に注目ですよ!

“きずな”を取り戻す父子を描く『リアル・スティール』、ヒュー・ジャックマンが降臨!!

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さて続いてご紹介する映画は、この冬最大の感動エンターテインメント超大作として宣伝中の『リアル・スティール』!
ロボット格闘技が人気の時代を舞台に、プロモーターとして暮らす元ボクサーのチャーリー(ジャックマン)が、11歳の息子マックスとの再会、そして旧式ロボット“ATOM”とともに過ごすうち、人生で大切なモノを取り戻していくというストーリーだ。主演のヒューはブロードウェイでミュージカル公演中ゆえに来日が叶わなかったが、テレビ電話的なインタビューが実現!
この「TSUTAYA通信」もお呼ばれしてきました!
チャーリーは才能豊かなボクサーだったものの、高性能のロボットたちに活躍の場を奪われ生きる場を失い、今や人生の敗北者も同然。家族も捨て、明日喰う米にも困るほどの貧乏暮らしで、猛烈なダメ親父なのだ。プライベートではいい父親のヒューだが、「彼の心の葛藤は演じがいがあるパワフルなものだと思った。あらゆる意味で行き詰まりを感じている今の状況から抜け出ようとあえいでいるからね」とチャーリー役に興味を示したことを回想。彼は確かに負け犬だが、「自分を取り戻せるチャンスを得たということが一番パワフルだよ。チャンスを得て彼はおびえるのさ。なぜなら、今では失うことの辛さを知っているからね」と復活を果たしていく男の人生にはエネルギーが満ちあふれているとも続けた。ちなみに、自分自身を「かなりの負けず嫌い(笑)」と分析するヒューは、そう言いながらも人生において大切なことは勝敗ではなく、「試しにやってみることだ」と強調する。「オーストラリアではよく使う言い回しでね。とにかく自分に対しても他人に対しても、試しにやってみようという精神を僕は尊敬しているよ。上手くいくかどうかはわからなくても、とにかく挑戦してみる。それこそが人生で大切なのさ」と熱弁してくれた。

つまり、何もしないで後悔することが一番ダメということ。『リアル・スティール』、是非!

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【ライター紹介】鴇田 崇~年間で延べ250人のインタビューを敢行する映画ライター~
1974年生。国内最大級のアクセスを誇る総合映画情報サイト「映画生活(現:ぴあ映画生活)」の初代編集長職を経て、現在はフリーのライターに。
超得意なジャンルがない変わりに苦手なジャンルもないが、得意“技”はインタビューで、年間延べ250人ほどの来日ゲスト、俳優、監督への取材を行い、相手のホンネを引き出す雑談のような語り口と雰囲気作りは一部の関係者に定評がある。 好きな言葉は「いつか皆死ぬ」。嫌いな言葉は「着地点」。
史上もっともアガッたインタビューは、あのM・ナイト・シャマラン監督に「キミの体からは気が出ている!」とホメられたこと。
主な出演作として故・水野晴郎氏がライフワークとしていた反戦シリーズの『シベリア超特急5』(05)(本人役、“大滝功”名義でクレジット)、『トランスフォーマー/リベンジ』(09)(特典映像「ベイさんとの1日」)などがある。