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第16号

映画連載【取材のウラ側!!】編~AKB48からチャン・ドンゴンまで年忘れ特大号!!

洋画が超豊作だった2011年も終わり!! 来たる2012年も続々と注目作が待機中だぜ!!

2週間ぶりのごぶさたでした。映画ライターのような仕事をしている鴇田崇です。
僕の2011年ナンバーワン映画は『マネーボール』でしたが、今年は秀作(主に洋画)が多くて充実した1年だったと思います。
来年も見逃し厳禁の注目作が多いので、2012年も素敵な映画ライフが送れそう! というわけで今回は年忘れ年末特大号!
いつもの倍の情報量です。

オダギリジョー、チャン・ドンゴンが超過酷な撮影現場を暴露!! 来日記者会見ご報告!!

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 『マイウェイ 12,000キロの真実』という映画をご存知? 
オダギリジョー、チャン・ドンゴンという日韓の実力派が初共演を果たした戦争映画で、日本・ソ連・ドイツと3つの軍服を着て戦うことになった青年たちの数奇な運命を描くという、コレ、実話から生まれた衝撃作ですよ! 
12月19日(月)に主演の彼らのほか、女スナイパー役を好演したファン・ビンビン、カン・ジェギュ監督が揃い、来日記者会見と舞台あいさつが付いた完成披露試写会が行われたので、その模様の一部始終をちょっとだけご紹介します。
「この世のものとは思えいないひどさ……」とオダギリが正直に述懐していたほどの撮影は過酷を極めたそうで、「想像をはるかに絶するヒドい現場でした(笑)。戦争が行き交う現場もマシンガンを撃つことも今後はもうないと思うのでいい経験でした」と戦争そのものを再現したジェギュ監督の徹底した仕事に圧倒された模様。
一度『ブラザーフッド』(04)でジェギュ監督と仕事をしたドンゴンも、「監督とは1度戦争映画をやっていて経験が生きてくるかと思ったのですが、実際に始まるとそれが役に立たないほど過酷な現場でした。
-17℃という環境で、とにかく寒さの中で撮影したのが印象的でした」と同じように証言すれば、ビンビンも、「女性として扱ってくれない現場でした(笑)。女優はそれほど戦争映画に出たくないものですが、監督に出ると約束した以上頑張りました」と戦争映画の大変な仕事を回想する始末! 
実際、本編を拝見したけれど、ノモンハン事件、独ソ市街戦、ノルマンディー上陸作戦という史実を3個も扱っているので、通常の戦争映画よりもバトルシーンが多め! 
しかも韓国映画特有のヒリつくような刺激演出も満載なので、観るには覚悟がいりますかな。
ただ、その反面受け取る感動もハンパない! 公開は2012年1月14日(土)です!

実は超TSUTAYAユーザーです! AKB48鈴木まりやクンが超絶ホラーを引っさげご来店!

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 続いてご紹介する映画は、絶叫ホラーの『こっくりさん 劇場版』! 
あの、誰もが一度はトライしたことがある(推定)という霊交信の“こっくりさん”をモチーフにしたサスペンス・ホラーで、母の突然の死に直面した女子高生が、その死に“こっくりさん”が関係していることを突き止め、真相を探るというストーリー! 
その女子高生・大島絵梨を好演した美少女が、いまや国民的アイドルグループAKB48の“まりやんぬ”こと鈴木まりやクンなのだ! 
実は彼女、映画初出演で初主演という大任で、「舞台は多少経験があるのですが、映像の経験が少ない上に映画はゼロからの状態で……。最初は何をどうしていいかさえわからなかったです(笑)!」とドキドキのスタートだったとか。
「クランクインまでは『頑張るぞ!』って燃えていましたが、インした直後はちょっとだけ不安になりました」と怖気づいたものの、「でも、そのままではダメだと思い直して、逆に強気に自信を持てばいい作品になると信じて、思い切って取り組みました!」と女優根性をふりしぼって撮影最終日まで駆け抜けたそうだ。
その気合いが功を奏して、“こっくりさん”の怨念に襲われるシーンでは、思わず逃げ出したくなるほどの絶叫演技を披露しているが、「もともと映画が大好きだったのでよく観ていましたが、この期間はホラーだけを集中して観ました。1日2~3本は観て、勉強して、とにかく不安を解消するために貪欲に吸収していましたね」と気合だけでなく、影の努力もあったことを告白! 
ちなみにTSUTAYAのヘビーユーザーだそうで、「必ず家にTSUTAYAで借りたDVDがあります! 返却したらまた借りて。1回に4~5本借りるので、かなり利用しています(笑)」。毎度ありがとうござーます! 
正直、筆者よりも愛用しているまりやんぬ。思わずアタマが下がる思いのインタビューでした!

誰でも笑っている瞬間が幸せだと思う――『たまたま』の蒼井優さんが込めた想いとは

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 続いてご紹介する映画は、カルチャー・アイコンとしても絶大な支持を得ている女優・蒼井優さんの最新作、『たまたま』。
全編アイルランドロケで撮られた本作は、「午後の紅茶」など300本以上のCMを手がけ、蒼井が信頼、尊敬する女性映像クリエイター・小松真弓が脚本と監督を務め、ふたりのコラボレーションという意味合いが強い映像プロジェクトだ。
“たまたま、から生まれる希望の物語”というコンセプトの本作は、アイルランドを旅する1人の女性(蒼井)が、道中“たまたま”出会った人々や美しい自然に触れていく過程で、さまざまな感情を抱いて、沸き上がる“想い”を伝えようとするファンタジー作品で、文字通り“偶然”を重視した意外なアプローチで撮られた実験的な映像が楽しい! 
「旅行中のドイツの方を小松さんが突然呼び止めて、『その水道の水を出して手を洗ってください』とお願いして、そこをわたしが通りかかるカットを撮ったりもしました(笑)。ライブ感を出したくて、とても実験的に撮っていました」と異色の撮影スタイルを回想。映画の撮影であるものの、最初から偶然を利用するアイデアに驚かされるが、「そうですね(笑)。でも、“たまたま”の出会いを大事にしながら映像を撮っていくというスタイルは、最初から最後まで貫かれていました」。
そのコンセプトを曲げなかったために、主人公が伝えようとする切なる“想い”にリアリティーが流れ、観る者のハートに熱く響く。
ちなみに蒼井と小松監督はプライベートでも親交が深いそうで、その確かな“きずな”を意識すれば、本作に込められた“想い”がより深く伝わるというもの。
「誰でも笑っている瞬間が一番幸せかなと思うし、特に今年はそういう作品を観たいと自分でも思ったので、幸せになれる作品を出したいと思っています!」と最後にメッセージを寄せてくれた蒼井さんでした!

「人は完璧ではないというテーマが好き」 『マジック・ツリーハウス』真矢みきさん!!

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 さて、続いてご紹介する映画は、全世界で1億部を超える大人気児童書シリーズの映画化、『マジック・ツリーハウス』! 
原作者メアリー・ポープ・オズボーン氏による夢と魔法とスリルいっぱいの大冒険の物語は、子どもたちのクチコミで着火! 
日本でも2002年の初版以来現在までに31巻370万部の大ベストセラーで、その人気から世界中より映画化のオファーが殺到! 
著者のオズボーン氏が日本版のイラストを絶賛して、「これなら原作のイメージにピッタリ!」と全世界で初めて日本が映画化権を獲得した待望の長編アニメーションです! 
今回、美しい魔法使いモーガン役で声の出演を果たした真矢みきさんは、「楽しみながら歴史や人生観などが学べて、今の子どもたちがうらやましいです。でも、大人のわたしも発見が多くて楽しめました」と子どもも大人も楽しめる世界観に感動! 
森の中で不思議な小屋“マジック・ツリーハウス”を発見した仲良し兄妹ジャックとアニーが、時空を超え本の世界へと飛び込み、冒険を繰り広げていくストーリーについては、「想像力を養えますし、大人になっても本を読もうと思えますよね。きっと子どもたちは本を好きになるでしょう。とても素朴ですが、重要なメッセージが込められていると思いました」といつまでも深く心に残る構成と演出に感心しきり。
また、自身が演じた、ジャックとアニーの冒険の重要な鍵を握る美しい魔法使いモーガン役の感想については、「冷静沈着で便利な魔法も使いますが、完璧ではないところが好きになりました。結局、子どもも大人も完璧ではないですよね。そのテーマも素晴らしいと思いました」とモーガン役を経て想いを新たにしたとか。
ジャックとアニーと一緒に旅に出るモーガンが、その途中で何を想い、何を感じるのか。モーガン目線で鑑賞してみても新しい感動があるはず! 必見だ!

【真矢みき プロフィール&インフォメーション】
元宝塚歌劇団花組男役トップスター。独自のアイデアや自由な発想で異端性を発揮して宝塚の“革命児”と話題に。退団後は女優としてドラマ、映画、舞台、CMなどで活躍するほか、“理想の上司”“理想の母親”など、各種好感度調査などで常に上位にランクイン。幅広い層より絶大な人気を集める。2012年3月21日(水)21:00~TBS系スペシャルドラマ「伝説のホスピスナース(仮)」主演。2012年4月~5月パルコ劇場ほか 舞台「彼女の言うことには。」主演。

というわけで2011年最後の映画コラム。ありがとうございました! 皆さまよいお年を!

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【ライター紹介】鴇田 崇~年間で延べ250人のインタビューを敢行する映画ライター~
1974年生。国内最大級のアクセスを誇る総合映画情報サイト「映画生活(現:ぴあ映画生活)」の初代編集長職を経て、現在はフリーのライターに。
超得意なジャンルがない変わりに苦手なジャンルもないが、得意“技”はインタビューで、年間延べ250人ほどの来日ゲスト、俳優、監督への取材を行い、相手のホンネを引き出す雑談のような語り口と雰囲気作りは一部の関係者に定評がある。 好きな言葉は「いつか皆死ぬ」。嫌いな言葉は「着地点」。
史上もっともアガッたインタビューは、あのM・ナイト・シャマラン監督に「キミの体からは気が出ている!」とホメられたこと。
主な出演作として故・水野晴郎氏がライフワークとしていた反戦シリーズの『シベリア超特急5』(05)(本人役、“大滝功”名義でクレジット)、『トランスフォーマー/リベンジ』(09)(特典映像「ベイさんとの1日」)などがある。