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第42号

映画連載【取材のウラ側!!】編~85年の人気作Tシャツを着たスペイン人の話

浅草の夜はエスパニョーラな誘惑のプレリュード、映画ツウした観光客には勘弁の巻!!

2週間ぶりのごぶさたでした。鴇田崇です。浅草って外国の観光客が多くて、この間も立ち飲み屋に5人組のイケメンが入ってきたのよ。どうもスペインの野郎どもらしく、エスパニョーラとかなんとか言って絡む客までいて。で、その中の1人が『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(’85)のロゴが入ったTシャツ着ていて、真っ青に黄色の字体で超目立っちゃってたの。オレ、『Disney's クリスマス・キャロル』(’09)でロバート・ゼメキス監督が来日した時に会ったことがあって、BKTFのファンならアガる話題じゃねえかと思ったら、「その人誰?」だってよ!じゃなんでロゴT着てんだよ!ファンじゃねえのかよ!「無敵艦隊とは笑わせるぜ!」って「フォルティ・タワーズ」(’75~’79)の名セリフ言ったら、ややウケでした。あ~あ、オヤジがトム・クルーズだったらなあ~! いちおう映画の話。

米海軍特殊部隊“NAVY SEALS”のモノホンの少佐が来日!! オフ会&ティーチイン開催!!

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そのトム・クルーズの『ロック・オブ・エイジズ』(’12)が超楽しみで。彼は昭和最後の大物スターだよね!そこで!まずご紹介する作品は、映画『ネイビーシールズ』!トムとは関係ないが、これ、米海軍特殊部隊“NAVY SEALS”の“本物のメンバー”が“主演”の軍事アクション巨編で、国家機密に相当する過度なリアリズムにペンタゴンがキレたっていうシロモノ!本作の主演で本物の隊員ロ―ク少佐が来日してオフ会&ティーチインが開かれたので、その写真も載せましょうね。


この映画ナニがスゴいって、話はフィクションだけれど、登場する隊員や彼らのスキル、銃、ハイテク兵器、戦闘機――すべてモノホンなの!拉致されたCIAエージェントの奪還と全世界規模のテロ計画を阻止する任務を描く物語はフィクションだが、ミッション遂行のメソッド&ガジェットがガチなので怒る人たちも出るわな。「撮影中はまるでトレーニングをしているみたいでした」とローク少佐。「同じターゲットに向かって何十回も撃つので、映画そのものが素晴らしいトレーニングだった。普段はボロボロの船がターゲットだが、今回は新品の船に向かって撃てたので楽しかったよ」。うーん、最前線で戦う男のコメントは一味違うぜ。ちなみに『プライベート・ライアン』(’98)とか『ブラックホーク・ダウン』(’01)が大好きな戦争映画だそうです。ミリオタじゃなくても超楽しめるので、家族で観に行ってもオレは本当にいいと思います。

「4人の女たちの本テーマを探ってほしい」全女性号泣『ウタヒメ』星田良子監督に聞く!!

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40歳前後の女性たちのリアルな葛藤を描いた韓国映画『サニー 永遠の仲間たち』のヒットも記憶に新しいけれど、「もう一度輝きたい!」という想いは万国共通だよね!崖っぷちのアラフォー女たちがバンドを組み、ディープ・パープルの名曲をかき鳴らす『ウタヒメ 彼女たちのスモーク・オン・ザ・ウォーター』の星田良子監督に取材したよ。

 

「前回『僕らのワンダフルデイズ』(’09)でたまたままバンドものを撮りましたが、その経験を買われたこととプロデューサが女たちの物語を撮るのであれば星田だろうと(笑)。原作をいただいて映画化がスタートしました」と経緯を語る星田監督。大枠は五十嵐貴久氏の原作と同じだが、世界観はほぼオリジナルだ。「4人の女たちを置いて、そこから生まれる女のホンネを描きたかった。ドロドロにも軽めにも、バンド主軸で音楽映画にもなり得るので、どのラインに置くかが課題でした」と考えた結果、目指した点がリアルだった。「普通の生活を送る40代の女たちがバンドで結束して、その前後で何が生まれていくかを追い求めたくて―」。すなわち『僕らのワンダフルデイズ』(’09)のようにバンド結成そのものが最終目的ではなく、「そこを経過した時に、最終的に何がエピローグになっていくかを見届けてほしいです。4人の女たちの本テーマを探ってください(笑)」と鑑賞アドバイスを贈る星田監督。40代でも女性でもないオレも泣いたよね。ちなみにTSUTAYAでロケも行われています。

ヒミズ』の染谷将太が暴露!!「未公開シーン集の幻の大乱闘シーンは必見ですね(笑)」

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さて最後にご紹介する傑作は、現在好評回転中&絶賛発売中の『ヒミズ』! カリスマ漫画家・古谷実の超問題コミックを、『愛のむきだし』(’08)『冷たい熱帯魚』(’10)『恋の罪』(’11)など野心的な作品を連発する奇才・園子温監督が実写映画化した超絶ビターな青春ドラマだよ! 公開中は各界の有名人がお忍びで映画館に通ったという逸話も残る話題作について、本作の主演で第68回ヴェネチア映画祭では最優秀新人俳優賞を日本人で初めて受賞した染谷将太さんに話を聞いたぜ!

 

夢にまで見た園作品へ出演を果たした染谷さんは「“こんな映画観たことない!”っていう映画を撮る映画作家」と園監督との仕事を回想。「映画ってルールがないものと思っていますが、ある1つの固定概念があるとしたら、それに当てはまらない映画を撮る方だなと思いましたね」と名匠との刺激的なコラボに感激したとか。詳しいストーリーについては公式サイトなどを追っていただくとして、染谷さんからはスペシャル情報が! 「未公開シーン集に“幻の大乱闘シーン”があります。“自由人”と呼ばれる大人たちと僕が演じた住田と茶沢(二階堂ふみ)対、ファミレスにいたヤンキーグループが大乱闘するシーンで、ここだけちょっとコメディーっぽくて違う映画みたいな感じなので必見ですね(笑)」って超気になるわ~。未公開シーン集は全部で30分ほどあるそうで、俄然見たくなったでしょ! これを見ないで『ヒミズ』は終われない!

しかし、最近は面白い映画が多い!夏は『アベンジャーズ』はマストだね。ひょっとするとアカデミー作品賞ノミニー行っちゃう気がするな。それと『ファインディング・ニモ 3D』が9月15日(土)に公開決定!ニモだぜ、ニモ!で、オレ的に最強に腰を抜かした案件は『旅の贈りもの-0:00発』(’06)の続編、『旅の贈りもの~明日へ~』が公開決定したこと! 前作がすげー内容なの!ま、今回はちょい長くなったので説明しないけれど。

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【ライター紹介】鴇田 崇~年間で延べ250人のインタビューを敢行する映画ライター~
1974年生。国内最大級のアクセスを誇る総合映画情報サイト「映画生活(現:ぴあ映画生活)」の初代編集長職を経て、現在はフリーのライターに。
超得意なジャンルがない変わりに苦手なジャンルもないが、得意“技”はインタビューで、年間延べ250人ほどの来日ゲスト、俳優、監督への取材を行い、相手のホンネを引き出す雑談のような語り口と雰囲気作りは一部の関係者に定評がある。 好きな言葉は「いつか皆死ぬ」。嫌いな言葉は「着地点」。
史上もっともアガッたインタビューは、あのM・ナイト・シャマラン監督に「キミの体からは気が出ている!」とホメられたこと。
主な出演作として故・水野晴郎氏がライフワークとしていた反戦シリーズの『シベリア超特急5』(’05)(本人役、“大滝功”名義でクレジット)、『トランスフォーマー/リベンジ』(’09)(特典映像「ベイさんとの1日」)などがある。