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解説
独創的な作風で世界的人気を博した版画家、M.C.エッシャーの作品と人生を追ったドキュメンタリー。慎重にプレス機を回して作品を刷り上げる姿をはじめ、貴重なインタビュー映像や多大な取材映像を交えて人物像に迫る。

無限モノクロームにたゆたう人。 ☆☆☆☆☆
投稿者:ぴよさん 2009年4月23日
マウリッツ・コルネリス・エッシャーは早すぎたアーティストだ。当時は、画壇よりむしろ、科学界や数学界に、彼の作品を評価した人が多かったと言う。ハードクールな画風は絵画と言うより計算された幾何学デザインで、事象を数学的に捉えるという概念を包含した作品群だった。一般に認知が広まったシュルレアリスム表現の中でも、ダリやマグリットなどの絵画的イメージが強い作品群に比べて、エッシャーの作品は、かなり異質に見える。
彼が徹底して、木版画やリトグラフという表現手法にこだわったのは、それが「二元性」を最も的確に表現できる手段であったからだろう。「白と黒、昼と夜。神を受け入れるなら、悪魔も受け入れねばならない」と言う彼の言葉は、もちろん自分自身にもはね返り、「私の作品は最も美しく、最も醜い」と言い放つまでに徹底している。
アルハンブラ宮殿訪問以後始まった、彼の劇的な作風の変化。その始まりは、或るパターンを持つ図形群で平面を分割していく正則分割、それによる平面充填だ。この手法が「メタモルフォーシス」そして後の「無限循環」のテーマへと、連なってゆく。
それらと両輪を為す「不可能な図形」表現は、彼が学生として学んだ建築装飾の理論も応用されている。彼の習作(アイディア画)を観れば分かるが、幾つもの補助線や消失点が記されていて、絵画の下書きには見えない。まるで設計図の様だ。遠近法に忠実に見せつつ、複数の消失点を設けることで、在り得そうだが在り得ない世界を描いていたりする。これらは緻密な計算に基づいての作品だ。
有名な『滝』(水路を流れてゆく流れがその端で落下し、また同じ水路を流れ戻ってくる)等の一連の作品のせいで、「騙し絵」を描く画家と見られもするが、それは彼が「無限」を追及している内の、わずか一部分を見ているに過ぎない。或るパターンを繰り返し、その繰り返しがどこまでも続いていく無限の連環は…
癌の手術を10回も受けて、妻に去られた後、養老院で亡くなりました ☆☆☆☆☆
投稿者:mayumi 2008年1月13日
エッシャーのことはよう知らんかった。と認識させられました。
イタリアの影響がこんなにもあったなんて。知りませんでした。
平面充填の技法を使う前も素晴らしい作品と思います。
作品が素晴らしい、だから、この人のやり方を知りたい。それは、間違いないこと。彼の平面充填があるから、良い作品だとたらしめた訳じゃないということです。
彼の特徴は、分かりやすくする事に努力をついやしいた、その意味では、大変良い、グラフィックデザイナーだと思います。(今の日本の、グラフィックではないですよ。)
この作品を見て、私は勉強になりました。
ただの変な絵ではなかった.... ☆☆☆☆☆
投稿者:Una 2007年4月23日
オランダ好きが嵩じて、ポール・バーホーヴェン監督の「女王陛下の戦士」、「ブラックブック」と立て続けに観て、そのあと渋谷のBunkamuraでやっていたエッシャーの展覧会を逃した「その」タイミングでこんなDVDがあるのを知り、迷わず借りた。いやーこんなにおもしろいドキュメンタリーは久々に観た!エッシャーの名前はもちろん知っていたが、「空間を捻じ曲げた妙な絵」を描く人だというくらいの認識しかなかった。それが、このドキュメンタリーを観て印象が一転、(今更ながら)深い哲学的思索あってのあの絵だったことを思い知った。しかも結晶学まで勉強していたとは。画家とその絵の説明をするドキュメンタリーは昔から好きだが、このDVDは傑出している。エッシャーの個人としての人生の変転が彼の絵にどういう影響を及ぼしていったのかが時間とともによく描かれていて、買いたいと思うほど良い作品だった。(改めてドキュメンタリーのおもしろさを見直し、BBCなどの番組を一挙にレンタル候補にしてしまった。)絵が好きな人はもちろんだが、人間の思索の深さやエネルギーの高さに驚きたい人すべてにお勧め。
[ネタバレ]雨だし、寒いしお家でまったり気分ならコレはいかかでしょう? ★★★★★
投稿者:☆maria☆ 2006年12月10日
よく見かける絵だなぁってなにげなくレンタルしてみた
彼の愛した土地、生活、考え、技法の構築など
詳しくナレーションと心地よい音楽と一緒にみていけます
「博士の愛した数式」でもあったよぉに
数学を理解して美術をみるとおもしろいんだなって思えた
「---人間を理解するカギは
数学と詩のむすびつきにある---」
エッシャー
エッシャーに興味が無ければ平凡なテレビ番組。 ★★☆☆☆
投稿者:JUCE 2006年12月8日
エッシャーの名前は知らなくても、作品を見れば「この絵を書いた人か」と誰もがわかるくらい有名なグラフィックアーティストの半生を軽くなぞったドキュメンタリー。作品としては後期の数学的な繰り返し模様や遠近法の錯視をうまく使ったものが有名で私自身もそれ以外にどんな作品を残しているのかはよく知らなかった。その点では彼がライフワークに辿り着くまでの過程や作品などをしることが出来たのは興味深かった。
また本人のインタビューも挿入されているので、エッシャーの人物像はそこそこに描けているかと思う。
ただし作品などの解説はほとんど無いので、彼の作品をじっくり見たいという向きには完全に物足りない。
この作品の中で興味深かったのはエッシャーは自らを画家とは思っておらず、あくまでグラフィックアーティストと称しているところだ。画家とは違いグラフィックアーティストは常に見せる対象を意識して作品をつくるというところ。そして彼は新しい技法や発見を誰が見てもわかりやすい作品にすることを常に心がけていたようだ。このあたりは映画作りにも共通する部分があるようにも思う。映画も常に見せる対象が存在するWORkだ。それを無視してしまうとそれは映画では無く、実験映像となってしまう。このエッシャーの作品作りに共通する映像作家をあげるとするならばデビット・リンチやリドリー・スコット、スピルバーグなどがあげられると思う。彼らはそれぞれ手法は違うが見せる対象を常に意識した作品作りを行っており、とかく制作者のマスターベーションになりがちな作品作りを統制を持って行っているのではないだろうか。


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作品映像:(C)1998 NPS / CINEMEDIA / RNTV. 作品画像:ALL M. C. Escher works(C)Escher Holding B. V. -Baarn- the Netherlands. / Huis Ten Bosch - Japan
- ※記載内容は商品によって異なる場合があります。






























