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解説
90年代に一大ブームとなり、現在は“敬意を表してカヴァーする”といった意味合いから1歩も2歩も進化し、同時に一ジャンルとしてすっかり定着したトリビュート盤。今年はとくに平井堅の「大きな古時計」や島谷ひとみの「亜麻色の髪の乙女」などのヒット、椎名林檎の『歌ひ手冥利~其の壱~』の発売などカヴァーの当たり年。当然トリビュート盤にもが然注目が集まるわけで、近年まれにみるリリース・ラッシュ。個性的な作品が数多く発売されている。昨今のトリビュート盤傾向を横目に見ながら、今年出た話題作をピックアップしていこう。
まず最近のトリビュート盤に関して言えるのは、“される”側のアーティストの幅が広がったことだろう。くるりやクラムボンらによる『どんなものでも君にかないやしない~岡村靖幸トリビュート』や、ハスキング・ビーや氣志團など全14組が参加した『THE BLUE HEARTS 2002 TRIBUTE』がその好例で、トリビュートされるのは、大御所のベテラン勢に限ったことではなくなってきている。だが、日本のポップスの歴史が始まって早50年強。最初の音楽体験がBOφWYやユニコーンといった世代が続々デビューしていることを考えれば、80年代組が“される”側としてリスペクトされるのも当然のこと。90年代組がトリビュート対象になるのもそう遠い日ではない。
また、大御所をリアル・タイムで体験していないからこそ逆に面白みを発揮しているのが、『ナイアガラで恋をして~大瀧詠一トリビュート・アルバム~』に参加したキンモクセイ。この盤にはクレイジーケンバンドなど全11組が参加しているが、気負いのないキンモクセイの「熱き心に」は、初々しく新鮮のひと言。このヴァージョンが若い世代にとって、既存の評価にとらわれない大瀧詠一との出会いのきっかけになればとも思う。
最後は、松任谷由実らによる『一期一会~Sweets for my SPITZ~』と、井上陽水など全14組を集めた『Queen’s Fellows:yuming 30th anniversary cover album』。この2枚はあえて“カヴァー集”といった呼び方をしているが、“敬意を表してカヴァーする”といったトリビュート盤の進&深化形がよりよく表われた作品なんじゃないだろうか。原点に戻ってカヴァーの面白さについて考えると、オリジナルのエッセンスを最大限に活かしつつも、原曲をどこまで自分流に解釈できるかということに尽きる。そういった意味では手法こそ違えどリミックスに近いわけで、トリビュート盤も演奏による人力リミックスといった解釈が強まっているように思う。そして、そういった意識がこの2作を“カヴァー集”と言わせる所以なんじゃないだろうか。
新しい解釈とともに、“される”側の再評価をもうながすトリビュート盤。J-POP全体を底上げする意味でも、刺激的な作品のリリースを今後も期待したい。 (兒玉常利)
収録曲 - Queen’s Fellows:yuming 30th anniversary cover album
| track | タイトル | 試聴 |
|---|---|---|
| 1 | 守ってあげたい
作詞:松任谷由実 作曲:松任谷由実 |
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| 2 | 14番目の月
作詞:荒井由実 作曲:荒井由実 |
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| 3 | セシルの週末
作詞:松任谷由実 作曲:松任谷由実 編曲:吉俣良 |
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| 4 | 甘い予感
作詞:松任谷由実 作曲:松任谷由実 |
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| 5 | CHINESE SOUP
作詞:荒井由実 作曲:荒井由実 編曲:星川薫 |
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| 6 | 曇り空
作詞:荒井由実 作曲:荒井由実 編曲:堀込高樹 |
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| 7 | あの日にかえりたい
作詞:荒井由実 作曲:荒井由実 編曲:小野リサ |
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| 8 | 春よ、来い
作詞:松任谷由実 作曲:松任谷由実 編曲:槇原敬之 |
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| 9 | Valentine’s RADIO
作詞:松任谷由実 作曲:松任谷由実 |
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| 10 | COBALT HOUR
作詞:荒井由実 作曲:荒井由実 編曲:クレイジーケンバンド |
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| 11 | TYPHOON
作詞:松任谷由実 作曲:松任谷由実 |
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| 12 | 時のないホテル
作詞:松任谷由実 作曲:松任谷由実 編曲:田島貴男 |
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| 13 | 翳りゆく部屋
作詞:荒井由実 作曲:荒井由実 編曲:亀田誠治 |
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| 14 | 私のフランソワーズ
作詞:荒井由実 作曲:荒井由実 編曲:大貫妙子 |
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王道トリビュート ★★★★★
投稿者:マシヒコ 2002-12-07
ユーミンくらい地位、実績、歴史、現役度のある人のトリビュートならではの出来映えだと思います。やれるもんならやってみろ!って他のチンピラアーティストに聴かせたいですね。
Queen’s Fellows:yuming 30th anniversary cover albumのレビュー一覧 (1件)

1曲だけ聴きたくて。 ☆☆☆☆☆
投稿者:☆はなはな☆ 2009年10月18日
ユーミンのファンではありません。
原曲さえも知りません。
ただ、椎名林檎さんの「翳りゆく部屋」を聴きたいがために借りました。
ですので、他のアーティストさんのカバーは一切聞いていません。
機会があればゆっくり聞きたいと思います。
さて、
「翳りゆく部屋」は、10年ちかく前になるでしょうか、
当時、関西のみだと思うんですが、シャンプーハットのやってた
深夜番組「爆裂シャンプー」のオープニング曲だったんです。
全曲流れるわけではないのに、「ランプを点せば街は沈み…」
そのフレーズと曲調がすごく印象的でした。
声で椎名林檎さんだとわかったのですが、曲名がわからず、
アルバムを聴いても、シングルを聴いても、この曲は入ってないんです。
何かのきっかけで、「翳りゆく部屋」でユーミンのカバーと知り、
当時は店舗でレンタルし、MDとして持ってましたが、MDが聴けない環境になり、再度、過去のお気に入りたちをレンタルし直してるところです。
iTunesでダウンロードできれば、レンタルしなくてもいいんですけどね。なぜかこの曲は入っていなくて。
でも、この1曲のためだけにレンタルしても、惜しくないです。
そのくらい、素晴らしいです。
ダメ曲も、しびれる曲も。 ★★★★☆
投稿者:真 2008年11月5日
いいのと、そうでないのと半分ずつ。林檎ちゃん聞くだけで、価値はある。
1. 守ってあげたい / 鬼束ちひろ
歌っている人がすきじゃないので、すきになれない。しょうがない。原曲の方がずっとずっといい。
2. 14番目の月 / スピッツ
スピッツの楓をユーミンがカバーしたやつは、めちゃめちゃよかったのに、ユーミンをスピッツがカバーしたこれはイマイチ。
3. セシルの週末 / aiko
4. 甘い予感 / 井上陽水
陽水さんは自分の曲をやってる方がずっといい。ああ、でもPAFFYのカバーはすごくよかったな。
5. CHINESE SOUP / 原田知世
このひと、女優だけやってればいいのに。
6. 曇り空 / キリンジ
キリンジのもの。クールな、シックな仕上がり。かっこいい。
7. あの日にかえりたい / 小野リサ
そう。この曲はボサノヴァ。スモーキーな声。しずかな。しずかな。やさしく音が降り積もる。
8. 春よ、来い / 槙原敬之
コーラス・ワークで、もう、槙原さんの世界に連れて行く。
9. Valentine"s RADIO / フェイ・ウォン
原曲がすき。でも、このアレンジ。誰が手がけたのだろう。まさか、フェイ・ウォンじゃないよね。正しい、ほんとに正しい解釈だと思う。ラジオの見えない電波が、空間を飛びまわっている。
10. COBALT HOUR / クレイジーケンバンド
い~ねっ。これ、ケンさんの曲にしか聞こえない(笑)。ミルキィウエイさっ。
11. TYPHOON / ポート・オブ・ノーツ
台風が来る前の、胸のざわめき、静けさ。
12. 時のないホテル / 田島貴男 (オリジナル・ラヴ)
ねっちり。ちょっと、たいやきくんのシモンさんみたい。
13. 翳りゆく部屋 / 椎名林檎
壮絶。なんて、言いすぎだろうか。でも、さぶいぼできた。林檎ちゃんは、やっぱりただものじゃない。魂に響く。魂をゆさぶる。
14. 私のフランソ…
[ネタバレ]ユーミンマニア度の高い人ほどオススメ ★★★★★
投稿者:yasuyasu123 2008年6月10日
「守ってあげたい」「あの日にかえりたい」「春よ、来い」
といった知名度の高い楽曲もカバーされていますが、
70年代後半~90年代初頭のアルバムを聞き込んだ方しか
知らない、あるいはピンと来ない楽曲も多く入っています。
たとえば、「セシルの週末」「甘い予感」「COBALT HOUR」
「時のないホテル」といったあたりはコアなファン
にとってはたまらない、とってもオイシイ楽曲です。
特にお気に入りのトラックは…
■守ってあげたい
言わずと知れたユーミンの代表作のひとつ。マニアの間では
最高傑作に挙げられる事の多い1981年のアルバム
”昨晩お会いしましょう”収録。
曲のコンセプトに鬼束ちひろの持つやさしく包み込むような
雰囲気・世界観がマッチしていて、癒され、守られます。
■セシルの週末
結構乱暴な歌詞です。
オリジナルはちょっとダークな感じのアレンジですが、
そこはaikoちゃん。軽いタッチのアレンジです。
でも歌詞は乱暴ですよ。
■Chinese Soup
1975年のアルバム「Cobalt Hour」収録曲。荒井由実の頃です。
カントリー調のアレンジですが、オリジナルの雰囲気に近い。
知世ちゃんは歌手としても大好きなので、無条件で◎
力の抜けた、ふにゃっとした歌い方がキュートです。
プチオニオンをみじん切りしてる姿が浮かんできて楽しい。
■春よ、来い
「卒業写真」に次ぐ知名度の曲ではないでしょうか。
マキハラ君はインド楽器を使うのが好きなようですね。
このバージョンを聴くと、マキハラ君が書きそうな詩ですし、
コーラスアレンジなども、彼が作った曲かと思えるほど
マキハラ色全開。サウンドはこのアルバムでピカイチ。
■Valentine"s RADIO
世はまさにバブルの1989年のアルバム”Love Wars"収録曲。
フェイ・ウォンのテクノ風ボーカルとボコーダー(?)が
この曲の不思議な世界…
その人なりのカバー ☆☆☆☆☆
投稿者:dolphy 2008年5月3日
それなりに当時有名な人達が荒井/松任谷由美さんの曲をカバーしています。たとえば鬼束ちひろの「月光」風「守ってあげたい 」とかギターの音色が...スピッツとか、音程が不安定な処が歌われている登場人物の気持ちとダブるaikoとか、アコギの弾き語り風アカペラ大貫妙子とか、みんな何処かで聞いた裏切らないアレンジと選曲です。
新しい発見は、
こんなに色気があったの?小野リサ
ちゃんと作り込んで違う曲にした、キリンジ
日本語が上手い、フェイ・ウォン
初期のOL風?でもコブシは健在、田島貴男 (オリジナル・ラヴ)
もっとハードコアでしょ?今聞くと大人しめの椎名林檎
ユーミンの曲を知らない人にも ☆☆☆☆☆
投稿者:roro1433 2008年4月2日
収録曲で元々知っていたのは2曲、参加アーティストで知っていたのは半分ちょっと。そんな私が聞いても満足のいくアルバム。
最初は椎名林檎さん目的で聞いたアルバムでしたが、どの曲も本当に魅力的でこのアルバムを聞くきっかけになった椎名林檎さんに感謝。
私はこのアルバムでユーミンの曲の魅力にハマり、好きになったアーティストも多々います。大人のような、大人になりかかった少女のような、そんな印象を持ったアルバムです。


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