- アルトコロニーの定理
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解説 - アルトコロニーの定理
解説
前作までの4枚のアルバムでは、作曲者・野田洋次郎の、過剰すぎるまでの“君”への恋愛感情が、曲の大きな原動力となっていた。が、本作ではそれが、より広い対象へ向けてのメッセージ、または“君”への穏やかな慈しみへと変化している。曲が“生まれる”から“生み出す”へと移行したのか、全体にメロディアスで、じっくり聴かせる曲の比重が高くなった。また、各パートが神出鬼没に絡み合い、指神経の不可能に挑むかのような (2)、2本のギターの絡みに技が光る(11)などは、楽器のインパクトが、メロディや言葉と大いにタメを張っている。彼らの最大の強みは、綺麗なメロディ、ごまかしのない詞、ナイーヴなのに強い声、という3つの才能を持ちあわせた野田と、こだわりのミュージシャンシップを持ったバンドの間で、常に奇跡的な化学反応が起こっている点。着うたやネットと、音楽のウェイトがどんどん軽くなっていく時代に、音楽で表現する必然性と、消費されない強さを提示している力作。 (齋藤奈緒子)
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