解説 - あなたの優しい声が~イタリア・フランス・オペラ・アリア集
解説
澄んだ美しい歌声で人気のある幸田浩子。デビュー・アルバムはモーツァルトだったが、今回はイタリア&フランスのオペラ・アリア集。コロラトゥーラを得意とする彼女だけに、『ラクメ』の「鐘の歌」や『ホフマン物語』の「オランピアの歌」などは、安心して聴いていられる。幸田にとって、『清教徒』や『ランメルモールのルチア』の「狂乱の場」はチャレンジングな試みであったに違いない。ベッリーニやドニゼッティなどのベル・カント・オペラは、まだ幸田が十分には取り組んでいないレパートリーだと思う。しかし、ここでの幸田は、これらの長大なアリアを丁寧に歌いきっている。技巧的な箇所も見事。もう少し感情表現に踏み込んでほしいとも思ったりするが、その安定感のある歌唱にはこれからの彼女の飛躍が期待できる。『ジャンニ・スキッキ』の「わたしの愛しいお父さま」やグノーの『ロメオとジュリエット』の「ジュリエットのワルツ」では、幸田らしい華やかなチャーミングさが満開となる。 (山田治生)
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